第13話「洋館を襲う10年に一度の厄年」

更新日:2023/01/01

 新年あけましておめでとうございます。

昨年は何かと暗く厳しい話題が多い一年でしたが、今年はよき年になりますよう祈念しています。さて、「会長の小部屋」も2年目に入りました。本年もご愛読のほどよろしくお願いします。

 

 昨年は我が家も世情に負けないくらい厳しい年でした。我が家は居留地時代の1860年代にイギリス人住宅として建てられました。築160年の木造家屋ですので、メンテナンスは不可欠です。ほぼ10年毎に老朽箇所の補修や外装の塗り直し、雨樋等の交換を行います。通常の塗装や工事でも手間がかかるのに文化財指定のおかげで、微小な形状変更でも許可を取ること、建物に接触しないように足場を組むこと、建材の指定や塗装色の制限など様々な縛りがあります。生臭い話ですが当然費用も半端じゃありません。銅製の雨樋だけで7桁近いお値段になります。長崎市と文化庁の補助があるので何とか凌いでますが、涙と通帳が枯れ果てるほど痛手を食らう厄年が昨年だったのです。

 

 夏から始まった工事は、途中で傷んだ箇所が次々に見つかって難航し、ようやく本館が完成したのは12月でした。工事中、黒のシートに覆われダースベイダーの悪の要塞状態だった我が家は、見事に生まれ変わりました。痛んだ箇所は見事に復元され、雨樋も新品と交換、塗り直した外装は新築のように輝いています。文化庁の梅津さん、文化財課の小川さんと浦さん、施工業者の松本美建と折式田綱建をはじめ、関係の皆様に感謝いたします。お陰様でめでたき新春となりました。

今月中に門扉と庭もできあがります。お近くにお寄りの際にご覧いただければ幸いです。

 

点検のため黒のシートをたたんだ「悪の要塞」

 

  本館の修復がすんだ我が家(門は修理中)

 

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